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オルタナ64号(2021年3月30日発売)

¥990 税込

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(目次)
●第一特集
グリーンな脱炭素、グレーな脱炭素
石炭も原発もアンモニアも頼れない

2020年10月の菅首相「脱炭素宣言」以来、日本の産業界は「2050年カーボンニュートラル」に向けて大きく舵を切った。しかし実態は、環境負荷が低くはない「グレーな脱炭素」が混ざっている。特に問題なのは原発と「アンモニア発電」だ。CO2の回収・利用・貯留もコストが高い。何が本当の「グリーン」で、何がグレーな脱炭素なのか、仕分けした。

21 
大増税せずに炭素税は可能
町田 徹氏(経済ジャーナリスト、ラジオ番組キャスター、ノンフィクション作家)
現行の地球温暖化対策税は、欧州各国の炭素税に比べて数十分の1の税率にとどまる。エネルギーや税制に詳しいジャーナリスト、町田徹氏は「菅政権が『脱炭素』を宣言した以上は、本格的な炭素税を導入し、一本化することが必要だ」と主張する。

22 [ノルウェー]
世界最速の脱炭素、新車の7割EVに
ノルウェーは世界よりも20年早い「2030年までにカーボンニュートラル(炭素中立)」を目指す。2025年に化石燃料車の新車販売ゼロを目標とするが、すでに新車の約7割はEVが占めている。なぜこれほどまでに環境意識が高いのか。

23 [米 国]
マスキー法の舞台、CA州が牽引役に
バイデン米大統領は就任早々、パリ協定の復帰を果たした。EV普及率一位のカリフォルニア州は、70年代にマスキー法で厳しい排ガス規制を打ち出し、「良い環境規制は企業を強くする」というポーター仮説の舞台でもある。

24 [フランス]
炭素税抜け道多く、市民の不満募る
フランスは2014年に炭素税を導入し、毎年税率を上げる予定だったが、2018年秋に「黄色いベスト運動」で槍玉に挙げられ、税率の引き上げは凍結された。エネルギー関連企業ではなく、国民に負担が行く仕組みが反感を買った。

25 [英 国]
再エネ、化石上回る、「風力大国」現実に
2020年11月に「グリーン産業革命」を宣言した英国は、2020年の再生可能エネルギーの発電量が初めて化石燃料の発電量を上回った。2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロ化目標を掲げ、風力発電の主電源化を進める。

●トップインタビュー
26
伊藤 順朗(セブン&アイ・ホールディングス 取締役常務執行役員)
50年に「実質ゼロ」、脱炭素は店舗から
セブン&アイ・ホールディングスが「脱炭素」に向けて大きく舵を切った。2020年には、「50年までにCO2排出量実質ゼロ」や事業活動の100%再エネ化を矢継ぎ早に打ち出した。10年来サステナビリティ戦略に携わる、伊藤順朗・取締役常務執行役員に話を聞いた。

28
溝内 良輔(キリンホールディングス 常務執行役員(CSV戦略担当))
脱炭素はチャンス、40年に再エネ100%
日本企業でいち早くCSV(共通価値の創造)を取り入れたキリンホールディングスが、脱炭素戦略を加速している。日本の飲料メーカーとして、いち早くSBTやTCFD、RE100などの国際イニシアティブに加わった。CSV戦略を統括する溝内良輔・常務執行役員が描く戦略を聞いた。

30
大塚 友美( トヨタ自動車 Deputy Chief Sustainability Officer)
自動車の量産から、「幸せの量産」へ
菅首相の「脱炭素宣言」以来、日本の自動車各社も「創業以来の大変革」に向けて大きく舵を切った。電動化やモビリティの在り方の変化は、自動車産業を根本から覆すとされる。最大手のトヨタ自動車は、どうけん引するのか。サステナビリティ戦略を統括する大塚友美氏に聞いた。


3 from editor in chief
alternative eye  森 摂
国境炭素税と「脱炭素ドミノ」

7 art
高橋さとみの切り絵ワールド──未来は 今つくられている

social business around the world
9 [フランス]
環境配慮マスクで海洋ゴミを削減へ

11 [インド]
伝統的な手仕事で女性の自立支援

13 [日本]
正しいコロナ情報、多言語で伝える


sustainable★selection
34 サステナブル★セレクション2021

columns
43 オルタナティブの風  田坂 広志
「ポジティビズム」の時代
 
45 エゴからエコへ  田口 ランディ
ミャンマーの民主化に応援を

finance
46 地域金融トピックス  オルタナ編集部
47 つなぐ金融  林 公則
自由な芸術には自由なお金を

mobility
48 モビリティトピックス  島下 泰久
49 モビリティの未来  清水 和夫
森氏発言は男性優位脱却へのよい機会

agriculture
50 農業トピックス  越道 京子
51 日本農業 「常識」と「非常識」の間  徳江 倫明
新型コロナと動物福祉の関係

forestry
52 林業トピックス  オルタナ編集部
53 「森を守れ」が森を殺す  田中 淳夫
再生可能エネルギーは再生可能か

fishery
54 漁業トピックス  瀬戸内 千代
55 人と魚の明日のために  井田 徹治
一歩前進、持続可能なシーフード

fair trade
56 フェアトレードトピックス 中島 佳織
57 フェアトレードシフト  中島 佳織
「フェアトレード」の根底に流れる価値観

fundraising
58 ファンドレイジングトピックス  宮下 真美
59 社会イノベーションとお金の新しい関係  鵜尾 雅隆
渋沢栄一とソーシャルセクターの未来

circular economy
60 廃棄物・静脈物流トピックス  エコスタッフ・ジャパン
61 論考・サーキュラーエコノミー  細田 衛士
循環経済と循環型社会はどこが違う

65 欧州CSR最前線  下田屋 毅
EUデュー・ディリ指令

66 CSRトピックス  CSR48 
総監督のつぶやき CSR48・太田 康子
「SDGsと就活」

alterna S presents
68 オルタナSな若者たち オルタナ編集部
CSVで離職率下げたい
鈴木 一平(リジョブ社長)

72 SBLの紹介

73 バックナンバー

flash fiction
74 「こころざし」の譜  希代 準郎
ミラーワールドの憂い

76 次号予告&編集後記

<今号の表紙>
スウェーデン南部の古都ルンドにある風車。1868年に建造され、1950年まで稼働していた。ルンドには北欧でも最も古い歴史を持つ1666年創立のルンド大学があり、町全体がキャンパスになっている学園都市。人口約12万人のうち4割が大学関係者だ。環境先進都市としても知られる。(写真:Niklas Morberg)

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